ADHDに対する社会保障給付の概要
ADHDとは
米国国立衛生研究所(NIH)によると、注意欠陥・多動性障害(ADHD)は子どもに最も多く見られる障害の一つで、思春期や成人期まで続くことがあります。診断は『精神障害の診断・統計マニュアル 第4版(DSM‑IV‑TR)』に基づきます。
子どもの主な症状は、注意散漫、集中困難、止まらないおしゃべり、そわそわした動作、我慢できない、答えをすぐに口に出すことなどです。成人になると、整理整頓が苦手、転職が頻繁、約束や予定を忘れやすい、朝起きるのが困難、時間通りに外出できない、タスクを継続できないといった問題が顕在化します。
障害給付
米国社会保障局(SSA)では、ADHDを持つ人が受給できる障害給付制度が2つあります。
- 補足的保障所得(SSI):18歳未満の子どもや、盲目・重度障害者(ADHD含む)に対し、月額給付金が支給されます。受給にはSSAの医療基準を満たし、収入や資産が一定以下であることが条件です。
- 社会保障障害保険(SSDI):22歳未満で障害状態にあり、親が社会保障の老齢・障害給付を受給している、または死亡した場合に対象となります(親が一定の就労要件を満たしている必要があります)。また、成人期に障害となり、働いて社会保障税を納めた者も対象です。障害が続く限り給付は継続されます。
障害認定基準
SSAのタイトル XVI によれば、18歳未満の子どもが「医学的に判定可能な身体的または精神的障害、またはその組み合わせで、著しい機能制限があり、死亡の危険がある、または12か月以上続く」場合に障害とみなされます。
SSAは医師や医療従事者向けに『障害評価ガイド(Blue Book)』を提供しており、ここに障害リストが掲載されています。子どものADHDは Blue Book の Part B(子どもリスト)112.11 項に、成人のADHDは Part A(成人リスト)に記載されていますが、成人ADHDに関する明確な項目がないため、医師の支援が必要になることがあります。
申請手続き
- 成人の場合は、SSA のウェブサイトから「Adult Disability Report」フォームをオンラインで提出できます。また、電話での申請や最寄りのSSAオフィスで担当者と面談して申請することも可能です。
- 子どもの場合は、オンラインでSSIの申請はできません。最寄りのSSAオフィスに出向くか、電話で手続きを行います。代わりに「Child Disability Report」フォームや「Child Disability Starter Kit」の資料(Fact Sheet と Checklist)はオンラインで閲覧できます。
