ADHD(注意欠陥多動性障害)とは? 主な症状と特徴
米国疾病予防管理センター(CDC)によると、注意欠陥多動性障害(ADHD)は神経行動の障害で、5歳から17歳の子ども約450万人が影響を受けています。子どもの3〜7%がADHDと診断されており、男児の方が診断率が高いものの、男女差は縮まっています。ADHDは小児期に発症しますが、思春期や成人期まで続くことがあります。
原因
ADHDの原因は完全には解明されていませんが、遺伝的要因が関与しているという証拠があります。研究者は、化学物質や鉛への環境曝露、妊娠中のアルコール・薬物使用、低出生体重・早産、脳損傷などとの関連も調査しています。一方、糖分の過剰摂取、テレビ視聴時間の長さ、育児の質、ビデオゲームのプレイとADHD症状との直接的な関係は示されていません。
特徴
ADHDは主に「注意欠陥」と「多動性・衝動性」の2つの側面で現れます。DSM‑IV(精神障害の診断・統計マニュアル第4版)では、注意欠陥または多動性・衝動性のいずれかのカテゴリーで6項目以上の症状が認められることが診断基準となります。
注意欠陥・集中困難
- 集中できない、注意が続かない
- 指示を最後まで実行できない
- 活動の計画や整理が苦手
- 長時間の精神的努力を要する課題を避ける
- 外部の刺激にすぐ気を取られ、忘れ物が多い
多動性・衝動性
- そわそわ落ち着かない、座っていられない
- 不適切なタイミングで立ち上がる
- 走り回る、登る、落ち着きがない行動が頻繁
- 静かに遊ぶことが難しい
- 常に動き回りたがる、絶えず話し続ける
- 順番を待てず、他人の話を途中で遮る
症状の出現時期
ADHDの症状は7歳以前に現れ、学校や家庭など特定の環境に限定されずに見られる必要があります。また、学業、仕事、対人関係に支障をきたす程度でなければ診断は下されません。
タイプ別診断
- 混合型(Combined type):注意欠陥と多動性・衝動性の両方が顕著
- 主に多動性・衝動性型(Predominantly Hyperactive‑Impulsive type):多動性・衝動性はあるが注意欠陥が少ない
- 主に注意欠陥型(Predominantly Inattentive type):注意欠陥が中心で多動性はほとんど見られない
