関節炎にかからない哺乳類

米国では約5,000万人の成人が何らかの関節炎を抱えており、2030年までに6,700万人に増えると予測されています。関節炎は人間だけの病気ではなく、多くの哺乳類でも起こりますが、特定の2種は例外的に関節炎がほとんど見られません。

変形性関節症

最も一般的な関節炎は変形性関節症(OA)で、関節の摩耗と加齢に伴う修復機能の低下が原因と考えられています。立っているだけでも重力が関節に摩擦を与え、軟骨がすり減ると骨同士が擦れ合うようになります。

例外的な哺乳類

骨格を持つすべての動物は年齢とともに関節炎のリスクが高まりますが、哺乳類の中で特に例外的なのはナマケモノとコウモリです。ナマケモノは樹上でぶら下がりながら植物を食べ、コウモリは枝や洞窟の天井に逆さまにぶら下がって休みます。

免疫の理由

これら2種が関節炎に強い理由は完全には解明されていませんが、共通点は「逆さまにぶら下がる」時間が長いことです。逆さまの姿勢により関節への負荷が軽減され、修復に必要なエネルギーも減少するため、組織の退化が抑えられると考えられます。

人間への示唆

この知見が人間の関節炎治療にどのように応用できるかはまだ不明です。しかし、逆位療法(インバージョンテーブルなど)を取り入れたリハビリが注目されており、効果を確認するには長期間の研究が必要です。

関節炎 - 関連記事