肘関節の痛みを引き起こすウイルスは?

ウイルス感染により、一時的な風邪様症状で回復するケースが多いですが、特定のウイルスは関節炎を引き起こし、肘関節を含む複数の関節に炎症や疼痛をもたらすことがあります。場合によっては関節が永久的に損傷することもあります。

パルボウイルス(B19)

パルボウイルスB19は、子どもに「第5病」として知られる発疹性疾患を起こします。約半数以上の成人が一度は感染経験があります。第5病の約15%の小児は関節痛を訴えますが、通常は数日から数週間で自然に改善します。成人でも関節痛が出ることがあり、手、足、膝、手首、足首など両側の関節に痛みが出ます。炎症は数週間で収まりますが、稀に数年続くことがあります。

B型肝炎ウイルス

B型肝炎ウイルスは肝臓の炎症だけでなく、急性関節炎を伴うことがあります。肘、肩、手首、足首などの大関節が左右対称に痛むことが多く、黄疸が出る前に関節痛が始まります。慢性肝炎の場合は、関節痛が断続的に現れることがあります。

ヒト免疫不全ウイルス(HIV)

ヒト免疫不全ウイルス(HIV)はAIDSの原因ウイルスですが、関節炎を合併することがあります。インフルエンザ様の全身症状とともに関節痛が出ることがあり、約10%の感染者が肘、肩、膝などに強い痛みを感じます。

風疹ウイルス

風疹ウイルスは比較的軽症の感染症ですが、成人では関節痛を引き起こすことがあります。発疹が出た約1週間後に肘、手首、足首、手、膝などが硬直し、痛みが生じます。症状は数週間で軽快しますが、稀に数年続くことがあります。

敗血性関節炎・ウイルス性関節炎・反応性関節炎の違い

敗血性関節炎は、血流を介して細菌が関節内に侵入し、滑膜を破壊して軟骨を損傷させる重篤な状態です。ウイルス性関節炎は細菌ほどの関節破壊は起こさず、症状は比較的軽いことが多いです。反応性関節炎は、体内の他部位に感染があるものの、関節自体は感染していない状態で関節痛が現れます。

治療法

ウイルス性関節炎は通常数週間で自然に改善します。症状が強い場合は、解熱鎮痛薬(アセトアミノフェン)や非ステロイド性抗炎症薬(イブプロフェン、アスピリン)を使用します。患部に温湿布や冷湿布を当てることで痛みを和らげることも有効です。

関節炎 - 関連記事