アレルギー性鼻炎が喘息に与える影響

喘息とアレルギー性鼻炎は、上下気道に影響を及ぼす全身性の炎症性疾患です。両方を併せ持つと、喘息症状が悪化することが知られています。最新の「Allergic Rhinitis And Its Impact On Asthma (ARIA)」ガイドラインによると、喘息患者の約80%が鼻炎も抱えていると報告されています。

研究例

米国ミネソタ州ロチェスターで行われた調査では、25歳未満で喘息と診断された人のうち、59%がアレルギー性鼻炎を併発していることが分かりました。一方、40歳以上で喘息と診断された人では、アレルギー性鼻炎の併発率はわずか15%でした。

地域差も報告されています。中国の農村部に住む人々のアレルギー性鼻炎の有病率は6%未満です。花粉や動物・ダニへの感作などが地域差に影響していると考えられ、これらの要因を解明することで、喘息患者の鼻炎予防・治療に役立つと期待されています。

影響

アレルギー性鼻炎は喘息の診断より先に見つかることが多く、鼻炎だけでも気道過敏性を高め、4〜5年以内に喘息を発症するリスクが増加します。鼻症状を伴う喘息患者は、鼻症状のない患者に比べて喘息悪化のリスクが高くなります。

また、疾病コストの研究では、喘息とアレルギー性鼻炎を併発する患者の医療費が増加することが示されています。イギリスのMedi-Plusデータベースによると、成人では喘息入院率が50%増加し、子どもでは250%増加しています。さらに、両年齢層で喘息薬の処方頻度も上昇しています。

結果

コントロール試験の結果、鼻炎を併発した喘息患者は、鼻炎のない患者に比べて症状が重く、医療資源の使用量や費用が増大することが明らかになっています。

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