肘の滑液包炎(オレクロン滑液包炎)—症状・治療・経過

肘の滑液包炎とは

肘の関節周囲に液体がたまり、腫れと痛みを伴う状態を「肘の滑液包炎」(英語: Olecranon bursitis)と呼びます。俗称として「ポーパイエルボー」とも呼ばれ、腫れがゴルフボール大になることから名付けられました。主に外部からの衝撃や繰り返しの摩擦が原因で、滑液包に炎症が起き液体が貯留します。

主な症状

  • 肘の後ろ側(尺骨神経付近)の腫れと膨らみ
  • 腫れはゴルフボールほどの大きさになることも
  • 圧迫や動かすと痛みが増す
  • 皮膚が赤くなることや熱感がある場合もある

診断方法

医師は視診・触診で腫れを確認し、必要に応じてレントゲンや超音波検査で液体の有無や骨折・石灰化の有無を判断します。

治療法

  • 患部を冷やす(氷嚢や冷却パック)ことで腫れと痛みを軽減
  • 弾性包帯やエースバンドで適度に圧迫し、サポートと排液の吸収を促す
  • 非ステロイド性抗炎症薬(例:イブプロフェン)で痛みと炎症を抑える
  • 症状が重い場合は医師が滅菌した針で液体を吸引することがありますが、感染リスクが高いため慎重に行われます
  • 感染が疑われる場合は抗生物質投与が必要です

経過と予後

軽度の滑液包炎は1〜2週間で自然に改善することが多いです。1か月以上症状が続く、または腫れが増大する場合は再診し、超音波やMRIで詳しい評価を受けることが推奨されます。放置すると関節内にカルシウム沈着が生じたり、細菌感染による化膿性滑液包炎に進行するリスクがあります。

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