胸部CT血管造影で正常とみなす血管の特徴は?

胸部の血管を撮影するCT血管造影(CTアンジオグラム)は、X線とコンピュータを組み合わせて血管の断面画像を多数取得し、動脈・静脈の正常・異常を評価します。正常な血管は動脈瘤、動脈硬化、血栓などの病変がなく、血流がスムーズに保たれています。

胸部の血管構造

胸腔には動脈、静脈、毛細血管という弾力性のある管が網の目のように走っています。動脈は心臓から酸素豊富な血液を全身へ送り、静脈は酸素が抜けた血液を心臓に戻します。毛細血管は最も細い血管で、動脈と静脈をつなぎます。主な血管は、心臓から血液を受け取る大動脈、肺循環を担う肺動脈・肺静脈、頭部・頸部・上肢からの血液を集める上大静脈です。

動脈瘤(Aneurysm)がないこと

正常な血管は動脈瘤を伴いません。動脈瘤は血管壁が膨らむ病変で、特に大動脈に多く見られます。小さな動脈瘤は無症状でも、プラークの沈着や血栓形成、最悪の場合は血管破裂につながります。

動脈硬化(Atherosclerosis)がないこと

正常な血管は壁にプラークが沈着しない状態です。プラークが蓄積すると血管が狭くなり、血流が低下し、組織への酸素供給が不足します。冠動脈での狭窄は狭心症や心筋梗塞の原因となります。

静脈血栓がないこと

CTで正常血管は静脈内に血栓が認められません。長時間のベッドレスト、外傷、感染、妊娠、エストロゲンや経口避妊薬などが血栓形成のリスク要因です。血栓が肺に流れ込むと肺塞栓症となります。

心血管疾患 - 関連記事