僧帽弁クリップ手術の手順とポイント
概要
僧帽弁は心臓の四つの弁の一つで、血液の前方流れを調整します。僧帽弁が硬くなったり、逆に弛緩しすぎると血流が妨げられます。僧帽弁クリップは、弛緩した僧帽弁を固定する比較的新しい低侵襲治療です。標準治療ではありませんが、研究では有望な効果が示されています。
手順
- 1. 主治医の受診
まずはかかりつけ医または循環器内科医を受診し、検査や画像診断で僧帽弁の弛緩が確認されます。同時に、動悸、呼吸困難、胸部不快感といった症状についても問診されます。
- 2. 介入循環器専門医への紹介
低侵襲手術に熟練した介入循環器専門医に紹介され、僧帽弁クリップ手術の概要とリスク・ベネフィットを説明してもらいます。
- 3. 同意と術前準備
手術に同意したら、手術当日は8時間以上絶食し、入院後にカテーテルラボへ案内されます。
- 4. 麻酔と装置の挿入
ベッドに横たわり、鎮痛目的の局所麻酔を受けますが意識は保たれます。医師が大静脈のいずれかに特殊なワイヤー(カテーテル)を挿入します。
- 5. クリップの装着
医師はワイヤーを心臓内へ誘導し、X線(フルオロスコピー)で位置を確認しながら、僧帽弁にクリップを固定します。これにより弛緩した弁の動きが安定します。
- 6. 終了と回復
ワイヤーを抜去し、切開部を縫合した後、回復室へ移ります。通常は一晩入院し、24時間後に退院可能です。退院後は一定期間、抗凝固薬の処方が必要になることがあります。
- 7. フォローアップ
約1か月後に介入循環器専門医でクリップの状態を確認します。
