インスリン抵抗性の原因と対策
インスリン抵抗性とは
インスリン抵抗性(インスリン感受性低下)は、体内の細胞がインスリンに十分に反応できなくなる状態です。インスリンは膵臓から分泌され、炭水化物や糖質の代謝に不可欠なホルモンで、食事から得たエネルギーを細胞が取り込むために必要です。
インスリンがうまく働かないと、細胞はエネルギーを得られず、血中の糖が上昇します。これは糖尿病の前段階と考えられ、インスリン抵抗性が進行すると糖尿病へと移行します。
インスリン抵抗性の人は空腹時血糖が100〜125 mg/dL程度になることが多く、医師は血糖負荷試験や空腹時血糖測定で診断します。
インスリン抵抗性の原因
遺伝的要因が関与します。家族に2型糖尿病やインスリン抵抗性の既往がある場合、リスクが高まります。また、特定の薬剤が血糖やインスリンの代謝に影響を与えることがあります。医師に服用中の薬について相談しましょう。
主なリスク要因は以下の通りです。
- 肥満(特に腹部肥満)
- 慢性疾患やストレス
- 妊娠中
- ステロイド使用者
- 高血圧・高コレステロール・高トリグリセリド
- ウエストサイズが女性で35インチ(約89cm)以上、男性で40インチ(約102cm)以上
インスリン抵抗性と糖尿病の関係
インスリン抵抗性は2型糖尿病(成人発症型糖尿病)の前兆とされます。多くの場合、インスリン抵抗性が数年続いた後に膵臓のインスリン分泌能力が低下し、血糖コントロールが不可能になって糖尿病と診断されます。
治療法
低GI(グリセミック指数)食品中心の食事が有効です。タンパク質が豊富な赤身肉や魚、全粒穀物、野菜、果物をバランスよく摂取し、血糖値の急上昇を防ぎます。低GI食品は血糖上昇が緩やかで、インスリンの必要量が少なくて済みます。
高GI食品(白米、白パン、白砂糖、菓子類、加工食品など)はできるだけ避けましょう。例外として、皮付きのジャガイモや少量の果物はGIが低めになることがあります。
予防策
低GI食の継続に加え、適正体重の維持(過体重・肥満の場合は減量)、定期的な運動、ストレス管理が重要です。飽和脂肪酸や精製炭水化物・砂糖の摂取を控え、食物繊維を多く含む食品を選びましょう。「白」の付く食品は全て全粒や玄米に置き換えると効果的です。
砂糖や高果糖コーンシロップを含む清涼飲料水やフルーツジュースは控えめにし、自然な果実はそのまま食べるか、少量にとどめると血糖スパイクを防げます。
