酸逆流と胆汁逆流を見分ける方法は?
胸やけの症状――喉の焼けつくような違和感や上腹部の痛み――は、主に胃酸が食道へ逆流する「酸逆流」が原因です。一方、肝臓で作られる胆汁が上部消化管に流れ込む「胆汁逆流」も稀に起こります。両者を正しく区別することは、適切な治療を受けるために非常に重要です。
酸逆流(GERD)
胃の消化液が食道に逆流する状態を酸逆流と呼びます。頻繁に起こり日常生活に支障を来す場合は、胃食道逆流症(GERD)と診断されます。治療はまず生活習慣の改善――体重管理、カフェイン・揚げ物・アルコール・ニコチンの摂取制限――と、市販の制酸剤の使用です。症状が重い場合は処方薬が必要となり、最終的に外科手術が検討されることもあります。
胆汁逆流
肝臓で作られる消化液・胆汁が胃や食道に逆流することを胆汁逆流と言います。酸逆流に比べて発生頻度は低いものの、症状は似通っており、特に吐き気や嘔吐が強く出やすいのが特徴です。胆汁は胃粘膜を刺激し、胃炎を引き起こすことがありますが、酸逆流だけでは起こりません。生活習慣の改善だけでは効果が期待できず、主に処方薬で治療し、改善が見られない場合は手術が選択されます。
酸逆流と胆汁逆流の見分け方
症状が似通っているため、自己判断は難しいです。確実に診断するには医療機関での検査が必要です。一般的に用いられるのは24時間食道酸測定(アンビュラトリー酸テスト)で、食道内の酸の有無を測定します。胆汁逆流の場合はこのテストで酸は検出されません。いずれの状態も放置するとGERDなどの合併症を招く恐れがあるため、疑いがある場合は早めに医師に相談しましょう。
