S状結腸の主な疾患と対策
大腸は上行結腸・横行結腸・下行結腸・S状結腸の5つの部位に分かれ、全長は約1.5メートルです。S状結腸は「S」の形をしており、主に便を肛門へ運搬する役割を担います。ここで起こりやすい代表的な疾患として、憩室炎、潰瘍性大腸炎、そして大腸ポリープがあります。
憩室炎(Diverticulitis)
憩室は大腸壁の弱い部分にできる小さな袋状の突起です。大腸が収縮すると憩室が突出し、S状結腸が厚く狭くなることで、便が水様になるか硬くなるかの変化が見られます。
憩室炎の合併症
憩室が破裂すると腸内容物が腹腔に漏れ、腹膜炎を引き起こすことがあります。また、瘻孔(ろうこう)の形成、直腸出血、膿瘍、腸閉塞なども生じ得ます。
潰瘍性大腸炎(Ulcerative Colitis)
潰瘍性大腸炎は大腸の粘膜に炎症と潰瘍をもたらす慢性疾患です。血液を含む下痢や激しい腹痛、粘液・膿の混じった便が主な症状です。
潰瘍性大腸炎の合併症
最も一般的な合併症は出血による貧血です。さらに、腸穿孔、脱水、肝疾患、骨粗鬆症、劇症結腸炎、重篤な感染症、そして大腸癌のリスク増大が報告されています。
大腸ポリープ
60歳以上の約30%が大腸ポリープを有し、特に腺腫性ポリープは大腸癌の前駆病変とされています。家族性腺腫性ポリポシスの場合、数百から数千個のポリープが腸内に形成されます。
