赤ちゃんのハーシェップラング病(先天性腸閉鎖症)

ハーシェップラング病(先天性腸閉鎖症)は、腸の神経細胞(神経節)が欠損することで腸の蠕動運動が低下し、便が通りにくくなる疾患です。多くは出生時に診断されますが、軽度の場合は幼児期や成人期に症状が出ることもあります。

原因

  • 腸壁の平滑筋は神経節の刺激で収縮し、便を前方へ押し出します。ハーシェップラング病の赤ちゃんは、結腸の一部に神経節が欠如しているため、蠕動が起こらず便が停滞します。原因は不明ですが、ダウン症候群の子どもは通常の10倍の頻度で発症すると報告されています(メイヨークリニック)。

症状

  • 出生後1〜2日以内に便が出ない、または水様下痢、膨満感、緑色の胆汁様嘔吐が見られます。

診断

  • 造影剤(ガストログラフィンやハイパック)を使用したX線検査で腸の狭窄部位を確認します。造影剤は腸内に水分を引き込んで便を柔らかくし、初便の排出を助けることがあります。さらに、腸組織の生検で神経節の有無を確定します。

治療

  • 主に「プルスルー手術」と呼ばれる外科手術で、神経節が欠損した結腸部分を切除し、残存した健康な腸と直腸を再接続します。場合によっては、腸を一時的に体外に出すストーマ(イレオストミーまたはコロストミー)を作り、腸が回復した後に再建手術を行います。

術後の注意点

  • 手術後は最初に下痢が出ることがありますが、徐々に通常の排便が戻ります。トイレトレーニングは筋肉の協調が必要なため、通常より時間がかかることがあります。また、術後に腸炎(腸炎症候群)を起こすリスクがあり、発熱、嘔吐、下痢、腹部膨満、直腸出血などの症状が現れたら速やかに医師へ相談してください。

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