直腸カルチノイドとは何か?
直腸カルチノイドは、直腸付近の大腸にできる悪性腫瘍です。多くは腸閉塞の検査中に偶然発見されます。がん全般と同様に、治療法を検討する際は主治医と綿密に相談することが重要です。
概念
カルチノイドは内分泌腫瘍・神経内分泌腫瘍とも呼ばれ、下部腹部のホルモン産生部位に主に発生します。盲腸、精巣、卵巣、膵臓などでも稀に見られます。
主な症状
- 腹部の痙攣や疼痛
- 下痢や便秘
これらは腫瘍の増大により腸の機能が変化することが原因です。また、腫瘍が分泌するホルモンが血流に乗り、二次的な症状を引き起こすこともあります。
二次的症状
- 頻脈(心拍数の増加)
- 呼吸困難、喘鳴(ぜんめい)
- 涙目・眼のむくみ
- 顔や首の紅潮
診断
主に大腸内視鏡(コロノスコピー)やシグモイドスコピーで発見されます。腫瘍が直腸に限局している場合は「局所型」と呼ばれ、治療が比較的容易です。直腸壁を越えて周囲組織に浸潤した「局所進展型」や、遠隔転移が認められる「転移型」は治療が難しくなります。
治療法
- 2 cm未満の小さな腫瘍は転移リスクが低く(2%未満)、外科的切除で根治が期待できます。
- 2 cm以上の腫瘍は転移率が50〜60%に上昇し、手術に加えて放射線療法や化学療法が検討されます。
- 最新の局所治療として、電気焼灼(エレクトロフルガーション)による腫瘍除去が行われています。
局所進展型・転移型の場合は、可能な限り病変組織を切除した後、肝臓や他の重要臓器への転移が疑われる場合に放射線や化学療法が併用されます。
