重要性
リパーゼは膵臓から分泌される消化酵素で、トリグリセリドを脂肪酸とグリセロールに分解し、脂質の消化吸収を助けます。脂肪酸は心臓や長時間の運動時の筋肉の主要エネルギー源であり、絶食時のエネルギー供給にも重要です。
正常範囲
リパーゼの血中正常範囲は 3〜73 単位/L とされています。ステロイド(例:ソルメドール)やモルヒネ、コードイン、麻薬、インドメタシンなどの薬剤、透析もリパーゼ値を上昇させます。そのため、透析前に採血することが推奨されます。一方、プロタミンや静脈内生理食塩水の投与は値を低下させることがあります。
使用目的・診断での意義
膵臓細胞が損傷するとリパーゼが血中に放出されます。リパーゼの上昇は急性・慢性膵炎、膵臓がん、膵嚢胞、胆嚢炎などの膵臓疾患の指標となります。また、腎機能低下時に腎臓からの排泄が減少するため、腎不全の評価にも利用されます。
検体採取方法
採血は静脈から細い針で行い、赤トップ(血清)チューブに入れます。検査に必要な血液量はごく少量です。
結果の解釈
単一の異常値だけで確定診断はできません。医師は他の血液検査、尿検査、画像診断(X線、MRI、CT)などと組み合わせて総合的に評価します。
