デング熱の症状と兆候
デング熱は、熱帯地域を中心に蔓延する感染症で、蚊が媒介するウイルスによって引き起こされます。米国疾病予防管理センター(CDC)によると、毎年世界で5,000万〜1億人がデング熱、または重症のデング出血熱に感染しています。米国へは年間約100〜200件が持ち込まれています。
特徴
- デング熱は「ブレークボーン熱」とも呼ばれ、4種の関連ウイルスのいずれかが原因です。急激に熱が出、軽度の場合はインフルエンザと間違われることがあります。感染は蚊を介した刺咬、または感染者の血液との接触でのみ起こります。重症形態としてデング出血熱やデングショック症候群があります。
症状
- 主な症状は高熱、頭痛、吐き気・嘔吐、背部痛、関節痛、発疹です。発疹は下肢や胸部に小さな鮮紅色の斑点が現れます。熱は通常6〜7日続きます。出血熱やショック症候群では熱がさらに高く、粘膜からの出血がみられます。
診断
- デング熱は臨床症状に基づき診断されます。出血熱は自発的な瘀血やヘマトクリット上昇などの臨床・検査基準で診断され、ショック症候群は出血熱の基準に加えて、弱く速い脈拍、冷ややかな湿った皮膚が認められた場合に診断されます。
地域分布
- デング熱は主に熱帯の都市部で流行し、ウイルスを媒介するヒトスジシマカ(Aedes aegypti)が生息する地域に限定されます。中南米、アフリカ、アジアの多くの国で報告されています。
予防・対策
- 現在、デング熱に対するワクチンや特効薬はありません。軽症は自宅で安静にし、ウイルスが自然に消失するのを待ちます。出血熱やショック症候群は入院し、輸液や熱管理が必要です。予防の基本は感染地域への不要な渡航を避け、熱帯地域へ行く際は蚊に刺されないように防虫対策(長袖・長ズボン、虫除け剤、蚊帳など)を徹底することです。
