中耳骨肥厚(耳硬化症)の原因と対策は?

中耳には耳小骨(錘骨・砧骨・耳小骨)という3つの骨があり、音波はこれらの骨を伝わって内耳へと増幅されます。耳小骨が肥厚すると振動が阻害され、耳硬化症(オトスケレロシス)を引き起こします。

原因

  • 現時点で明確な原因は特定されていませんが、遺伝的要因が強く疑われています。親のどちらかが患っている場合のリスクは約25%で、両親が患っているとリスクは倍増します。

    米国では約10%が罹患しており、特に白人やアジア系の人に多く見られます。女性にやや多く、妊娠中のホルモン変化が発症を促す可能性があります。また、麻疹などのウイルス感染が関与しているという報告もあります。

    2002年の米国聴覚研究財団の調査では、自己免疫反応とコラーゲン遺伝子の変異が関係している家系が報告されています。

難聴の進行

  • 耳硬化症は徐々に進行し、最終的には両耳の聴力が著しく低下します。中耳の骨が硬くなることで柔軟性が失われ、振動が弱くなるためです。

    発症は15歳前後から始まることが多く、45歳までに症状が顕在化することもあります。めまいやバランス感覚の乱れ、約75%の患者で耳鳴り(ティンナイタス)も報告されています。

診断と治療

  • 聴力検査で聴力低下の程度を測定し、原因を特定するために顕微鏡検査が行われることがあります。

    もし内耳(蝸牛)まで病変が進行していなければ、携帯型補聴器で聴力を補うことが可能です。進行が進んだ場合は、耳小骨の一つである耳小骨(スタペス)を除去し、人工義足(プロテーゼ)で置換する「スタペデクトミー」手術が行われます。

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