音響神経腫(聴神経腫)の治療と耳鳴り対策

腫瘍の経過観察

音響神経腫は成長が遅いことが多く、腫瘍が小さく症状が軽微な場合は経過観察が推奨されます。特に高齢者や全身状態が不良な方は、定期的なMRIや聴力検査で腫瘍の大きさや合併症の有無を確認します。症状が進行した場合は治療方針を検討します。

音響神経腫の治療オプション

聴力低下や顔面神経障害などの合併症が出た場合、主に以下の2つが選択肢です。

  • 定位放射線手術(ステレオタクティックラジオサージェリー):弱い放射線ビームを多数照射し、腫瘍内部で集中的に高線量を与えて増殖を抑制します。効果は数ヶ月~数年かけて現れ、定期的な画像検査で経過を確認します。
  • 外科的切除:腫瘍全体を除去し、顔面神経の保護と聴力維持を目指します。術後は約1週間の入院が必要です。腫瘍が完全に除去できなかった場合は、後に放射線手術を併用することもあります。

耳鳴り(ティンパニー)の音響抑制

「ホワイトノイズ」やマスキング音を発する機器(ホワイトノイズマシン、特定の補聴器、マスキングデバイス)を使用すると、耳鳴り音を覆い隠すことができます。

耳鳴りの薬物療法

根治はできませんが、症状緩和に有効とされる薬剤があります。

  • 三環系抗うつ薬(例:アミトリプチリン)―重症例に使用。口渇、視覚障害、心臓系副作用がある。
  • 抗不安薬(例:アルプラゾラム)―依存性や眠気・吐き気などの副作用に注意。
  • アルコール依存症治療薬(例:カンプレアル)―一部の患者で効果が報告されていますが、エビデンスは限定的です。

耳鳴りのセルフケア

症状を悪化させないための生活習慣のポイントです。

  • 大音量の音楽や喫煙を避け、血流障害を防止。
  • ストレスは耳鳴りを増幅させるため、リラクゼーションや適度な運動で管理。
  • アルコールは血管拡張で内耳への血流を増やし、症状を悪化させるので控える。

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