乱視の治療と処方
乱視は、角膜や水晶体の形が球面ではなく非対称になることで、視界がぼやける眼の疾患です。軽度の場合は矯正が不要なこともありますが、眼鏡、コンタクトレンズ、屈折矯正手術などで視力を改善できます。
診断
乱視は近視・遠視の人に頻繁に合併して見られ、角膜がサッカーボールや卵のような形状になることが原因です。軽度のケースは自覚症状が少なく、診断が遅れがちです。オハイオ州立大学の調査では、学齢期の子どもの約28%が乱視を持っていることが分かっています。遺伝的要因が主で、テレビを近くで見る、長時間パソコンを使う、暗い場所で読書するなどの生活習慣が直接の原因になることはありません。
考慮すべき点
軽度の乱視は症状が出ないこともありますが、頭痛や眼精疲労を引き起こすことがあります。特に学業に支障が出始めた子どもは、乱視が原因で文字が読みにくくなることがあります。
眼鏡
乱視の矯正は、近視・遠視の処方と同時に行われます。症状が軽く、眼精疲労や視界のぼやけがなければ処方は不要ですが、これらの症状がある場合は乱視用のシリンドリカルレンズが必要です。乱視は時間とともに変化することがあるため、定期的な眼科受診が重要です。
ソフトコンタクトレンズ
1970年代後半まで、乱視用のコンタクトレンズは存在しませんでした。その後、非対称な角膜に合わせたトーリックレンズが開発され、重さで位置が安定するよう設計されています。使い捨てタイプと長期使用タイプがあり、一般的なソフトレンズよりやや高価です。
その他の矯正手段
1980年代初頭には、空気透過性の高いハードコンタクトレンズ(RGPレンズ)が登場し、ソフトレンズの代替として広く用いられました。RGPレンズは角膜上に形状を保ち、涙膜を介して乱視を補正するため、トーリック形状でなくても効果があります。乾燥眼の人でも快適に装着できるケースが増え、カスタムRGPトーリックレンズも処方可能です。
ハイブリッドレンズは、中心がRGP、周辺がソフトレンズという構造で、RGPの視力矯正とソフトレンズの装着感を両立させています。
中等度から高度の乱視でコンタクトレンズが適さない場合、眼鏡を使用しない選択肢として屈折矯正手術(LASIKやPRKなど)が検討できます。手術は乱視の種類や程度に応じて適応が決まります。
