外陰部前庭炎(ヴァルバル・ベスティビュリティス)
外陰部前庭炎(ヴァルバル・ベスティビュリティス)は、外陰部の前庭(膣口と尿道口がある領域)の痛み・発赤・炎症を特徴とする疾患です。年齢を問わず女性に起こり、原因ははっきりしていませんが、生活習慣や感染症が関与する可能性があります。
症状
- 圧迫や性交、タンポン挿入、自転車の乗車、運動、締め付けの強い衣服などで激しい痛みが生じます。
- 燃えるような灼熱感、かゆみ、刺激感、ひび割れたような感覚が前庭部に現れ、皮膚は赤くなります。
- 頻尿や急にトイレに行きたくなる感覚が伴うことがあります。
リスク要因
- ヒトパピローマウイルス(HPV)感染。
- 慢性的な酵母や細菌感染、膣内のpH変動。
- 殺精子薬や潤滑剤など化学刺激物の頻繁な使用。
医療的治療法
- ステロイド軟膏で炎症を抑え、痛みと発赤を軽減します。過剰使用は皮膚を薄くするため、医師の指示を守りましょう。
- 重症例ではトリクロロ酢酸(TCA)を用いて病変部を除去し、健康な皮膚の再生を促します。
- インターフェロン注射は免疫細胞を活性化し、治癒を早める可能性があります。
- レーザー治療や外科的切除も選択肢の一つです。
自宅でできる対策
- 市販のA&D軟膏を塗布し、保護膜を形成して痛みと刺激を和らげます。
- ウィッチヘーゼル(ハマメリス抽出液)をコットンに含ませて患部に拭き取ります。
- 排尿後は温かい水で軽く洗い流し、尿の刺激を除去します。
- 重曹(ベーキングソーダ)を4〜5杯入れた入浴で、かゆみや灼熱感を緩和します。1日3回、10〜15分を目安に行いましょう。
栄養面でのサポート
- カルシウムシトレートを1日1,200〜1,800 mg摂取すると、尿中の結晶形成が抑えられ、灼熱感が軽減します。
- クランベリージュースを1日1杯飲むと、尿の成分が変化し刺激が和らぎます。
- 高オキサレート食品(ベリー類、ナッツ、ほうれん草、スイスチャード、豆類)を控えめにしましょう。
症状が続く場合は、早めに産婦人科や皮膚科を受診し、適切な診断と治療を受けることが重要です。
