二尖大動脈弁(BAV)の特徴と症状

心臓は4つの腔とそれぞれに弁があり、血液が逆流しないように働きます。そのうち右心室と大動脈の間にある大動脈弁が二尖大動脈弁(BAV)で、先天的に葉が2枚しかありません。BAVは人口の1〜2%にみられ、遺伝的要因も関与し、心疾患を抱える子どもの約85%がこの形態です。

二尖大動脈弁の構造

正常な大動脈弁は3枚の葉(葉尖)からなり、3つの乳頭(コミッショア)で区切られています。二尖大動脈弁(BAV)では、乳頭が不明瞭または融合(ラフェ)し、1枚の大きな葉と1枚の正常サイズの葉の計2枚だけになります。ラフェは大動脈壁に付着せず、石灰化すると本物の乳頭と区別しにくくなりますが、葉が2枚であることが診断の決め手です。

二尖大動脈弁に起因する合併症

年齢とともに弁が弱くなり、開閉不全が起こります。弁が十分に開かないと葉に石灰沈着が進み、狭窄(ステノーシス)となります。狭窄は心臓に大きな負荷をかけ、左心室の筋肉が肥大します。

また、弁が完全に閉じない場合は逆流(不全)となり、血液が左心室へ戻ります。これにより左心室が拡張し、ポンプ機能が低下します。

二尖大動脈弁の診断所見

ほとんどの患者で大動脈が拡大します。診断は、心音の異常(雑音)、心電図での不整脈、胸部X線での心拡大などの所見から始まり、MRIやCTで弁の形態を確認します。

二尖大動脈弁の主な症状

胸痛(狭心症)、息切れ、倦怠感、夜間の咳、めまい、動悸などが現れます。症状は心不全と似ていることがあります。

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