心臓疾患リスクを評価する血液検査と重要マーカー

世界保健機関(WHO)によると、心臓疾患は世界で最も死亡原因が多い病です。予防と早期発見が致命的な心筋梗塞のリスクを下げる鍵となります。血液は体内の状態を詳しく反映する重要な診断材料で、様々な成分の濃度を測定することで心臓病のリスク予測や疑いの診断が可能です。

コレステロール

コレステロール検査は血中の脂質量を測定し、心臓病リスクを予測する最も一般的な検査のひとつです。検査では以下の3種類の脂質を評価します。

  • LDL(低密度リポタンパク)は「悪玉」コレステロールと呼ばれ、動脈壁に脂肪沈着を起こし血流を阻害します。130 mg/dL 未満が望ましいとされています。
  • HDL(高密度リポタンパク)は「善玉」コレステロールで、LDL を減少させます。60 mg/dL 以上が理想です。
  • 中性脂肪(トリグリセリド)は過剰なカロリー摂取が原因で増加し、150 mg/dL を超えると心臓病リスクが高まります。

C反応性タンパク(CRP)

怪我や感染が起きると体は炎症反応を起こし、肝臓でC反応性タンパク(CRP)を産生します。CRP の濃度は炎症の有無を示す指標で、3 mg/L を超えると心臓病の高リスクと見なされます。

フィブリノゲン

フィブリノゲンは血液凝固に関わるタンパク質です。凝固は止血に不可欠ですが、過剰になると動脈が詰まりやすくなり、心筋梗塞のリスクが上昇します。正常範囲は200〜400 mg/Lです。

ホモシステイン

ホモシステインは体内でタンパク質合成に関与するアミノ酸です。濃度が高いと脳卒中や末梢動脈疾患、特定の心臓病リスクが増加します。通常は5〜15 µmol/L が正常とされ、若年で心臓発作を起こした患者や家族歴がある場合に測定が推奨されます。

脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)

BNPは心臓が過負荷状態になると血中に放出されるタンパク質で、余分な水分やナトリウムの排泄を促します。BNP の濃度は心不全の有無を判断する指標となり、100〜300 pg/mL が心不全の疑い、300 pg/mL 以上は現在心不全が進行している可能性が高いことを示します。

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