ウイルスが原因となる高血圧
高血圧は様々な要因で引き起こされますが、その中にウイルス感染が関与しているケースがあります。ヘルペス科に属するサイトメガロウイルス(CMV)は、症状がほとんど現れない「沈黙性」の感染症でありながら、心血管系にダメージを与えることが知られています。特に新生児や免疫機能が低下した人はCMVに感染しやすく、結果として高血圧リスクが高まります。
専門家の見解
- ベス・イスラエル・ディーコネス医療センターの研究(2023年5月15日掲載のPLoS Pathogens)では、CMVが動脈硬化を引き起こし、これが高血圧の主要因になることが示されました。
治療への可能性
- ハーバード医科大学のクレイグ・クランパッカー医学教授は、CMVが高血圧の原因であることが判明すれば、抗ウイルス薬を用いた新たな治療法が開発できる可能性があると指摘しています。
ウイルスの機能と蔓延率
- ハーバード医科大学のデータによれば、世界人口の最大99%がCMVに感染していますが、ほとんどは免疫が正常であるため問題は起きません。免疫が低下するとウイルスが血管系に侵入し、損傷を与えることがあります。
血圧上昇への影響
- クランパッカー博士は、CMVが心血管系に存在すると炎症反応が起こり、これが血圧上昇に寄与すると述べています。
その他の仮説・推測
- スペイン・サンタンデールにあるマルケス・デ・バルデシラ大学病院の呼吸器部門が実施した研究では、HIVと高血圧の関連が指摘されており、HIVウイルスも同様に血圧上昇を引き起こす可能性が示唆されています。
