クッシング症候群(クッシング病)について
概要
クッシング症候群は、体内で過剰なコルチゾールが分泌されることでホルモンバランスが崩れ、様々な症状を引き起こす疾患です。発症率は約100万人に10人と稀ですが、20歳から50歳までの成人に多く見られます。コルチゾールは体の恒常性維持やストレス応答に関わるため、過剰になると多様な症状が現れます。
リスク要因
- 肥満で特に上半身(胸部・顔・首)に脂肪が蓄積しやすい。
- 2型糖尿病や高血圧の既往がある。
- ステロイド系薬剤(喘息、関節リウマチ、全身性エリテマトーデスなど)の長期使用。
兆候
- 皮膚が薄く、あざができやすく治りにくい。
- 女性は顔や体幹、太ももに多毛が見られ、男性は精子数の減少や不妊になることがある。
主な症状
- 骨粗鬆症や骨折しやすさ、筋力低下、倦怠感。
- 肩甲骨間に脂肪の盛り上がり(“フラットトップ”)。
- 不安感・うつ、睡眠障害。
- 丸く赤みがかった顔(“月様顔”)、眩暈、視力障害、にきび。
原因
主に副腎から過剰に分泌されるコルチゾールが原因ですが、外因としてステロイド薬の過剰投与が最も一般的です。これらの薬は喘息、関節炎、全身性エリテマトーデスなどの治療に用いられます。
診断と治療
診断は尿、血液、唾液中のコルチゾール測定に加え、MRIやCTによる画像診断で行います。治療法は原因に応じて手術(腫瘍除去)、放射線療法、化学療法、コルチゾール抑制薬などが選択されます。
