サルモネラ・チフスとは?

サルモネラ・チフス(Salmonella typhi)は腸チフスを引き起こす細菌で、初期症状は高熱、腹痛、倦怠感、バラ色の斑点状発疹です。重症例では髄膜炎や精神錯乱を伴うことがあります。症状が出なくても保菌・感染拡大が可能です。

歴史

1880年にカール・J・エルバースがサルモネラ・チフス菌を単離しました。1897年にアルムロス・エドワード・ライトが初の腸チフスワクチンを開発し、予防が始まりました。2001年には同菌のゲノムが解読され、根絶への期待が高まりました。

分布

サルモネラ・チフスは年間最大で約2,150万人が感染すると推定されています。米国では年間約400例が報告され、その約75%が海外旅行に起因します。特にアフリカ、アジア、ラテンアメリカの発展途上地域への旅行者がリスクが高いです。

原因

この細菌は血流や腸管に存在し、汚染された食物や飲料を介して感染します。下水が水源を汚染している地域での発生が多く、曝露から1〜3週間後に症状が現れます。

治療

抗生物質治療を受けた場合の死亡率は1%未満です。一方、治療を受けなかった場合は死亡率が10〜20%に達します。

雑学

サルモネラ・チフスは人間にのみ感染します。最も有名なキャリアは「チフス・メアリー」ことメアリー・マロンで、健康な状態で少なくとも50人に感染させたとされています。

疾患 - 関連記事