虫垂炎(盲腸炎)と腹痛の解説
症状
虫垂炎は最初は腹部の鈍い痛みとして現れ、炎症が進行すると急性の激しい痛みに変わります。食欲不振、吐き気、嘔吐、低熱を伴うことが多く、痛みは次第に右下腹部へと移動し、盲腸の上部で最も強く感じられます。寒気、便秘、下痢、体を動かすと痛みが増し、突然の動作で鋭い痛みが走ります。
診断
診断は症状の確認、身体診察、各種検査を組み合わせて行います。医師は右下腹部を押し込み、圧力を離すと痛みが増す「反跳痛」を確認します。また、直腸診で右側の圧痛があるかを調べます。血液検査、腹部CT、超音波検査、診断用腹腔鏡などが用いられ、虫垂炎の有無を判断します。
治療
基本的な治療は虫垂切除術(盲腸摘出)です。全身麻酔下で右下腹部に小さな切開を入れ、虫垂を取り除きます。虫垂が破裂して膿瘍ができた場合は、まず感染症の治療(抗生物質投与)を行い、安定後に残存部分の切除を実施します。近年は腹腔鏡手術が主流となり、回復が早いのが特徴です。
医療緊急時の対応
以下の症状がある場合は速やかに救急医療を受けてください:激しい腹痛、発熱、嘔血や血性下痢、腹部の硬直、排便困難、めまい、胸痛・肩痛、嘔吐が12時間以上続く、下痢が5日以上続く、腹部膨満が2日以上続く、体重減少や黄疸が見られるなど。
注意喚起
急性虫垂炎は放置すると命に関わる危険があります。症状が疑われたらすぐに医療機関へ連絡し、暖房パッドや浣腸、下剤などの自己治療は避けてください。重度の腹痛は必ず病院での診察が必要です。
