腸チフス(サルモネラ・チフス)とは
概要
腸チフスはサルモネラ・エンテリカ血清型チフスが原因となる全身性感染症です。米国では年間約400例報告されていますが(CDC)、アジア・アフリカ・ラテンアメリカでは依然として主要な罹患原因です。
感染経路と検査
- 汚染された食物や水、感染者との直接接触により感染します。
- 回復後も胆嚢や腸に菌が残り、便として排泄し続けるキャリアが存在します。
臨床症状
- 初期症状は高熱、頭痛、喉の痛み、腹痛、下痢または便秘です。
- 症状が進行すると激しい下痢、体重減少、錯乱状態を呈することがあります。
重症度と合併症
- 軽症例は抗菌薬治療により5〜7日で回復します(Mayo Clinic)。
- 重症例では腸出血・穿孔、髄膜炎、心筋炎、肺炎、膵炎などの合併症を起こし、致死的になることがあります。
診断
血液、便、または骨髄培養でサルモネラ・チフス菌を検出します。迅速抗原検査やPCR法も利用可能です。
治療
- 第一選択薬はシプロフロキサシンとロセフィン(セフトリアキソン)です。
- 耐性パターンは地域によって異なるため、感受性試験に基づいて薬剤を選択します。
予防
- ワクチン接種:腸チフス結合型ワクチン(例:Typhim Vi)は、流行地域への旅行者やハイリスク集団に推奨されます。
- 安全な飲料水・食品の確保、手指衛生、適切な衛生環境の維持が重要です。
詳しい情報はCDC腸チフスガイドラインや医療機関にご相談ください。
