MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)の概要と対策

MRSAはメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(Methicillin‑Resistant Staphylococcus aureus)の略称です。通常、皮膚に常在するブドウ球菌が、一般的な抗生物質に対して耐性を獲得し、治療が難しい感染症を引き起こします。

発生(Development)

抗生物質の過剰使用が主な原因と考えられています。呼吸器感染症や副鼻腔炎、尿路感染症などに抗生物質を頻繁に使用すると、細菌が薬剤に適応し、耐性を持つ「スーパーバグ」になる可能性があります。

原因(Causes)

MRSAは他のブドウ球菌感染と同様に、直接接触や汚染された物品を介して広がります。感染者と肌が触れ合う、同じカップや電話を使用するなどが典型的です。咳やくしゃみによる飛沫での空気感染はまれですが、病院内では医療機器やチューブを通じて患者間で伝播することがあります。切り傷ややけどなどの開放創があると感染リスクが高まります。

症状(Symptoms)

感染部位によって症状は異なります。呼吸器感染では肺炎や咳が現れ、皮膚感染では赤く腫れた痛みを伴う傷口、膿瘍、発疹などが見られ、虫刺されと間違われることもあります。

診断と治療(Diagnosis and Treatment)

培養検査でMRSAの有無を確認し、感受性試験で有効な抗生物質を特定します。軽度の皮膚感染は排膿や洗浄だけで済むこともありますが、必要に応じて経口抗生物質が処方されます。重症例や全身感染では入院し、点滴での抗生物質投与が必要です。入院患者は他の患者への感染拡大防止のため、隔離や特別な衛生管理が行われます。

予防(Prevention)

手洗いの徹底や創部の清潔保持が最も効果的です。また、抗生物質の不必要な使用を避け、処方された場合は指示通りに全量を服用することが耐性菌の拡大防止につながります。

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