MRSAは抗菌薬に耐性があるのか?
MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)とは
MRSAは、メチシリンやペニシリン系、セフェム系、カルバペネム系など、さまざまなβ-ラクタム系抗生物質に耐性を持つ黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)の一種です。主に病院や介護施設などの医療現場で見られますが、近年は地域社会でも広がっています。
耐性のメカニズム
耐性は、mecA遺伝子が産生する変異型ペニシリン結合タンパク質(PBP2a)によって引き起こされます。PBP2aはβ-ラクタム系抗菌薬と結合しにくく、メチシリンをはじめとする多くの抗生物質が効果を示さなくなります。
主な感染症例
MRSAは皮膚感染(膿痂疹、蜂窩織炎、膿瘍)をはじめ、血流感染、肺炎、手術部位感染など、重篤な感染症を引き起こすことがあります。
治療上の課題
β-ラクタム系薬剤が効かないため、バンコマイシンやリネゾリド、ダプトマイシンなどの限定された抗生物質に頼らざるを得ません。そのため、耐性菌の出現リスクや副作用管理が重要となります。
予防と対策
手指衛生の徹底、患者間の接触予防、適切な抗菌薬使用の管理がMRSA拡散防止の鍵です。
