腹部の脂肪は何が原因か?

状態

特に女性は中年になると体重に占める脂肪の割合が増加します。閉経期になると、脂肪の貯蔵が下半身(臀部・太もも)から上半身へとシフトし、腹部に脂肪がつきやすくなります。下半身に蓄えられる脂肪は皮下脂肪で、梨型(pear‑shaped)と呼ばれます。一方、腹部に蓄える脂肪は主に内臓脂肪で、リンゴ型(apple‑shaped)と呼ばれます。

原因

遺伝とホルモンが脂肪の蓄積部位に大きく影響します。脂肪細胞の数や分布を決める遺伝子がいくつか同定されています。また、閉経に伴うエストロゲンの減少とアンドロゲン(男性ホルモン)の相対的増加は、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌増加と関連しています。コルチゾールは腹部脂肪の蓄積を促進します。

種類

脂肪の部位は健康リスクに大きな差をもたらします。ハーバード大学の『Women’s Health Watch』2006年12月の記事によると、内臓脂肪は皮下脂肪よりも健康への影響が深刻です。皮下脂肪は手でつまめますが、内臓脂肪は腹腔の奥深くにあり、臓器間の隙間を埋める形で存在します。内臓脂肪は代謝異常、心血管疾患や2型糖尿病のリスク増大、女性の場合は乳がんや胆嚢手術の必要性とも関連しています。

問題点

かつて脂肪はエネルギー貯蔵庫とみなされていましたが、近年の研究では脂肪細胞、特に腹部脂肪細胞は生物学的に活性であることが明らかになっています。脂肪細胞はレプチンやアディポネクチンといったホルモン、さらにはサイトカインと呼ばれる免疫系物質を分泌し、インスリン抵抗性や慢性的な低度炎症を引き起こします。これらはインスリン感受性の低下、血圧上昇、血液凝固の変化など、さまざまな健康障害につながります。

対策

腹部脂肪を減らすためにできることはたくさんあります。まずは、週に数回、30〜60分の中程度の強度の有酸素運動を継続することが基本です。筋力トレーニングも併せて行うと効果的です。食事面では、脂肪の少ないタンパク質や果物・野菜・全粒穀物などの複合炭水化物を中心に、適切な量を守りましょう。極端なカロリー制限は体を飢餓モードに導き、代謝が低下して逆に脂肪が蓄積しやすくなることがハーバード大学の研究で示されています。

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