動脈管開存症(PDA)とは?症状・原因・治療法
動脈管開存症(Patent Ductus Arteriosus、略称PDA)は、出生時に本来閉じるべき動脈管が開いたまま残っている先天性心疾患です。小さなPDAは自然に閉じることが多いですが、放置すると心臓に負担がかかり、重篤な合併症を引き起こすことがあります。
症状
- 小さなPDAは症状が出ないことが多く、成人になるまで気付かれないことがあります。
- 大きなPDAは出生直後に心不全の兆候が現れ、以下のような症状が見られます。
- 心拍数の増加
- 呼吸困難や息切れ
- 繰り返す肺感染症
- 成長不良
- 皮膚や唇が青紫色になる(チアノーゼ)
原因
胎児期の血液循環では、肺動脈と大動脈をつなぐ動脈管が開いた状態で機能します。出生後2〜3日以内に自然に閉じるはずですが、閉じない場合がPDAです。先天性心疾患の一つで、遺伝的要因や環境要因が関与すると考えられますが、明確な原因は特定されていません。
合併症
- 小さなPDAは特に問題を起こさないことが多いです。
- 未治療の大きなPDAは、肺動脈への血流過多により肺高血圧を招きます。
- 心筋の負荷が増すことで心不全に進行する可能性があります。
- 細菌感染による心内膜炎(感染性心内膜炎)のリスクも高まります。
治療法
- 早産児では、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)を投与して動脈管の閉鎖を促すことがあります。
- 薬物療法が効果を示さない、または症状が重篤な場合は、カテーテル閉鎖術や開心手術が選択されます。
- 成人で症状が出ている場合も、外科的手術やカテーテル治療が検討されます。
予防・対策
PDA自体を予防できる方法は限られていますが、健康な妊娠・出産を目指すことが重要です。
- 妊娠前から定期的な産前検診を受け、医師に服用中の薬を相談しましょう。
- 禁煙、ストレスの軽減、バランスの取れた食事と適度な運動を心がけます。
- 家族に先天性心疾患や遺伝性疾患の既往がある場合は、遺伝カウンセリングを受けることをおすすめします。
