多発性筋炎とは何か

多発性筋炎は、筋肉の炎症と筋力低下を引き起こす疾患です。主に骨格筋が侵され、歩行や物を持ち上げるといった日常動作が困難になります。病状が進行すると、座位から立ち上がる、物を持つといった簡単な作業すら難しくなります。米国国立神経疾患・脳卒中研究所(NINDS)によれば、30代後半から60代に多く見られます。

原因

多発性筋炎は炎症性筋疾患の一種で、正確な原因は不明です。細菌や寄生虫感染が引き金になることや、自己免疫反応が関与していると考えられています。自己免疫の場合、体内の免疫系が健康な筋組織を攻撃し、血中に自己抗体が出現します(メイヨークリニック)。

症状

進行に伴い、四肢の筋力低下が顕著になります。特に股関節、太もも、首、肩、腕に弱さが現れ、左右対称に現れます。その他の症状として関節炎、嚥下や発声障害、呼吸困難、倦怠感などがあります。

合併症

筋力低下が食道に及ぶと嚥下障害が起こり、栄養不良や体重減少につながります。また、誤嚥により肺炎を発症しやすくなります。胸部筋の弱化は呼吸不全のリスクを高めます。長期にわたる炎症は皮下にカルシウム沈着(石灰化)を生じ、石灰沈着症を引き起こすことがあります。

治療法

ステロイド系抗炎症薬(コルチコステロイド)は自己抗体の産生を抑制し、筋肉の炎症を軽減します。静脈内免疫グロブリン(IVIG)も有効で、健康な抗体を投与して自己抗体の作用を抑える治療です(メイヨークリニック)。

補助的治療

理学療法は関節可動域と筋力維持に役立ちます。嚥下障害がある場合は、栄養士の指導のもと、噛む負担が少ない食事を工夫することが重要です。主治医は必要に応じて理学療法士や作業療法士への紹介を行います。

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