脳性麻痺のリスクが高いのはどんな人?
脳性麻痺は、脳の一部が身体の動きや筋緊張を適切に調節できなくなることで起こる、不可逆的な障害です。出生前に脳が損傷したり、異常に発達したりすることで、正常な機能が阻害されます。以下に、脳性麻痺のリスクが特に高まる5つの状況をまとめました。
重度の先天性異常
特定の重度先天性異常を持つ新生児は、脳性麻痺を発症する確率が上がります。特に脳や脊髄など神経系の異常が関与しますが、頭蓋骨や肺の異常もリスク要因です。変形した頭蓋骨は脳の正常な成長を妨げ、肺の機能障害は酸素供給不足を招きます。
ハイリスクな出産
以下のようなハイリスク妊娠は、脳性麻痺のリスクを増大させます。
- 多胎妊娠(双子・三つ子など)
- 母体と胎児のRh血液型不適合
- 母体または胎児に血栓症(血液凝固障害)がある場合
Rh不適合では、母体の免疫が胎児の赤血球を攻撃し、酸素運搬能力が低下します。血栓症は胎盤の血流を阻害し、脳への酸素・栄養供給が不十分になることがあります。
分娩時の合併症
かつては分娩時の酸素欠乏が唯一の原因と考えられていましたが、現在は早産やその他の分娩合併症もリスクに含まれることが分かっています。出生時に十分な酸素が供給されないと、脳へのダメージが起こりやすくなります。
妊娠中の合併症
妊娠中に重度の感染症に罹患したり、甲状腺機能異常や重い痙攣(てんかん)を起こしたりすると、胎児への酸素・栄養供給が乱れ、脳の正常な発達が阻害されます。
乳児期の脳損傷
出生前・出生時以外でもリスクは存在します。例えば、頭部への強い外傷や出血、短時間の酸素欠乏は脳性麻痺の原因となります。また、髄膜炎などの感染症による神経系の損傷もリスクを高めます。
