長時間フライトでの血栓リスクとは?
定義
血栓とは、液体だった血液が固まったものです。深部静脈血栓症(DVT)は、太ももや脚の深部静脈に血栓ができる状態を指します。血栓自体はすぐに危険ではありませんが、血栓が剥がれて血流に乗り全身へ移動すると、生命に関わる重大な合併症を引き起こすことがあります。長時間のフライトはこの DVT が起こりやすい環境です。
原因
静脈は筋肉の動きで血液を心臓へ戻す役割を担っています。長時間座り続けて筋肉がほとんど動かないと、血液の流れが滞りやすくなり、血栓が形成されやすくなります。特に 4 時間以上のフライトでは、脚の大きな筋肉が十分に収縮しないためリスクが高まります。
症状
DVT の主な症状は、脚やふくらはぎの痛み、腫れ、熱感、赤み、皮膚が青白くなることなどです。症状が出ないケースもありますが、血栓が肺へ流れ込み肺塞栓症を起こすと、息切れや胸痛が現れ、緊急の医療が必要です。
危険性
最も重篤な合併症は肺塞栓症で、血栓が肺の動脈を塞ぎ、致命的になることがあります。もう一つの合併症は後静脈症候群(ポストフィレビティック症候群)で、血栓ができた脚に慢性的な腫れ、皮膚の変色、潰瘍、疼痛などが残ります。
予防策
フライト中に定期的に歩く、足首や足指を回す・伸ばすといった簡単な運動を行うだけでも血流を促進できます。また、圧迫ストッキング(コンプレッションソックス)を着用すれば、脚の筋肉に適度な圧力がかかり血栓形成リスクを低減できます。水分を十分に摂り、アルコールやカフェインの過剰摂取は控えるとさらに効果的です。
