鎌状赤血球貧血とは?原因・リスク層・症状・診断方法

概要

鎌状赤血球貧血は、血液中の赤血球の大部分が丸く柔軟な形ではなく、月牙(鎌)状に変形する遺伝性疾患です。この異常形状の赤血球は血管内をスムーズに流れず、血流が詰まることで体の一部に十分な酸素が供給されにくくなります。

原因

この疾患は、赤血球内のヘモグロビンをコードするDNAにある遺伝子変異が直接の原因です。変異によりヘモグロビンが異常に産生され、結果として赤血球の形が鎌状になります。ほとんどの場合、変異は両親から受け継がれますが、まれにDNA損傷が原因となることもあります。

リスクが高い集団

特定の民族・人種に多く見られます。代表的な例として、アフリカ系アメリカ人、ヒスパニック系、インド系、中東系、アフリカ大陸出身者、地中海沿岸系の人々が挙げられます。これらの集団は変異遺伝子を保有する確率が高く、子どもが両親から変異遺伝子を2つ受け取るリスクが上がります。

症状

出生後数か月で症状が現れることがあります。主な初期症状は手足の腫れや黄疸です。患者は貧血による倦怠感や、異常赤血球が血管に詰まることで起こる激しい疼痛(血管閉塞危機)を経験します。視力障害、感染症にかかりやすい体質、成長遅延なども報告されています。

診断

まずは典型的な症状から疑いが持たれますが、確定診断には血液検査が必須です。ヘモグロビンS(異常ヘモグロビン)の有無を調べる検査で陽性が出た場合、さらに遺伝子検査や血液学的検査を行い、変異遺伝子が2つあるか(病態の重症度)を判定します。

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