高ビリルビン血症(黄疸)とは?原因・診断・治療と予防
高ビリルビン血症は、血液や体組織にビリルビンが過剰に蓄積した状態を指します。ビリルビンは赤血球が分解される際に生成され、過剰になると皮膚や眼球が黄染(黄疸)します。出生時に現れることもあれば、生涯のいつでも起こり得ます。
乳児における原因
- 新生児は肝臓の未熟さからビリルビンを十分に排泄できず、出生後数日で高ビリルビン血症になることがあります。
- 母乳黄疸:授乳後1週以降に起こりやすく、脱水や摂取カロリー不足が関与します。
- Rh不適合(Rh病)や溶血性疾患、赤血球過剰産生が原因になることがあります。
- 肝機能低下を伴う感染症や先天性疾患、母親が糖尿病である場合もリスクが高まります。
成人における原因
- 肝炎ウイルス(A、B、C)やその他の肝炎感染症。
- 自己免疫性疾患や慢性アルコール摂取。
- 肝臓・膵臓の疾患(胆管閉塞、肝硬変など)。
- 溶血性貧血や薬剤性肝障害など、さまざまな基礎疾患が関与します。
診断と治療
- 血液検査で赤血球数、ビリルビン濃度、血液型・Rh適合性(クームス試験)を確認します。
- 光線療法:特定波長の青色光で皮膚のビリルビンを分解します。光ファイバー毛布と組み合わせて使用することもあります。
- 基礎疾患が原因の場合は、その治療が最優先です。
- 母乳黄疸の場合は一時的に母乳を中止し、数日間は人工乳に切り替えてビリルビン濃度を低下させます。
合併症と注意点
- ビリルビンが脳に蓄積すると「核黄疸(ケルニクテルス)」を起こし、痙攣や脳障害の危険があります。
- 新生児は特に顔面から黄染が始まり、下肢へと広がります。倦怠感や授乳困難も見られることがあります。
- 黄疸の兆候を見逃さないよう、出生後は皮膚色を頻繁に観察しましょう。
予防策
- 完全に予防できる方法はありませんが、早期発見と速やかな治療が重症化を防ぎます。
- 自宅出産の場合は、出産当日に小児科医によるビリルビンチェックを受けることが推奨されます。
- 授乳中は適切な水分・栄養摂取を心掛け、脱水を防ぎましょう。
