膀胱感染症(UTI)の原因と治療法
原因
膀胱感染症は、尿道から有害な細菌が尿路に侵入し増殖することで起こります。女性は尿道が約4cmと短く、男性の約20cmに比べて細菌が上りやすいため、特に罹りやすいです。主な感染菌は大腸菌(Escherichia coli)です。
- 性行為に伴う細菌の侵入(性交渉が最も一般的)
- 性的に活動していない女性でも、腟内に常在する大腸菌が尿道へ移動して感染
- 石鹸、入浴剤、デオドラント、潤滑剤、殺精子ジェルなど化学物質への感受性
- ナイロンやサテンなど通気性の低い下着を長時間着用(特に暑い季節)
- 長時間の入浴や温熱環境
- ダイアフラムや殺精子剤の使用(腟内の善玉菌が減少し、悪玉菌が増える)
- 閉経によるエストロゲン低下で尿道周囲の粘膜が薄くなり感染しやすくなる
- 膀胱結石や尿路結石などの閉塞
- 尿を長時間溜め込む習慣
- 妊娠中は子宮が膀胱を圧迫し、完全に排尿できなくなる
- 免疫力低下
- イホスファミドやシクロホスファミドなどの化学療法薬
- カテーテルの長期使用
- 男性の場合は、前立腺肥大や結石による尿道・膀胱の閉塞が主な原因
症状
- 頻繁に尿意を感じ、我慢できない
- 排尿時の灼熱感
- 一度に出る尿の量が少ない
- 血尿または尿のにごり
- 尿の異臭
- 下腹部の圧迫感や不快感
- 腰の下部の痛み
- 軽度の発熱
診断
症状と尿検査で簡単に診断できます。尿中の亜硝酸塩や白血球の増加が感染の指標です。原因菌の特定が必要な場合は培養検査を行います。慢性化や重症例では、膀胱鏡(シストスコープ)による直接観察や組織採取が行われます。
治療
ほとんどの膀胱感染症は抗生物質で7〜14日で完治します。慢性の場合は3〜6か月の長期療法が必要です。半年間に2回以上再発する場合は泌尿器科専門医への紹介が推奨され、50歳以上の男性は前立腺肥大の有無を確認します。
治療と併せて以下の生活習慣改善が推奨されます。
- 十分な水分摂取で尿を頻繁に排出
- クランベリージュースの摂取(細菌の付着抑制)
- 入浴よりシャワーを選ぶ
- 女性用デオドラントやスプレーの使用を控える
- 性交渉後はできるだけ早く排尿する
予防・対策
上記の生活習慣を日常に取り入れることで再発リスクを大幅に低減できます。特に水分補給と排尿のタイミングは重要です。症状が出たら早めに医師の診察を受け、感染が腎臓へ広がる合併症を防ぎましょう。
