肝硬変とは?
肝硬変の機能への影響
肝臓は糖質をグリコーゲンとして蓄える、血液タンパク質を合成する、体内の毒素を除去するなど、代謝に欠かせない臓器です。肝硬変により肝臓内に瘢痕組織が形成されると、血流が阻害され、肝臓の正常な機能が低下し、重篤な健康障害を引き起こします。
肝硬変の症状・影響
初期の肝硬変は自覚症状がほとんどありませんが、病状が進行すると以下のような症状が現れます。
- 黄疸(皮膚や眼球が黄変)
- 体重減少、食欲不振、倦怠感
- 吐き気、手掌・足底のかゆみ、蜘蛛状血管腫
- 重症例では腹水、浮腫、肝性脳症(意識障害)
診断方法
肝硬変は定期健診で偶然に見つかることが多いです。医師は肝臓が肥大し硬くなっていることを触診で確認し、血液検査で肝機能を評価します。さらに超音波、CT、MRIで肝臓の画像診断を行い、最終的には肝生検で組織を採取し確定診断します。
予防と治療
根本的な治療は肝移植ですが、供給が不足しています。そのため、原因疾患の管理が最重要です。具体的な対策は以下の通りです。
- アルコール摂取の完全禁酒
- 低ナトリウム食で腹水や浮腫を抑制
- 栄養バランスの取れた食事で肝細胞の回復を支援
- 血圧上昇を防ぐ薬や、かゆみ止め、乳酸菌(ラクツロース)などで症状緩和
- 肝性脳症予防のため、血中アンモニアを下げるラクツロース投与
誤解と実際の原因
肝硬変は「アルコール性肝疾患」のイメージが強いですが、米国では全症例の約21%しかアルコールが原因ではありません。世界的に最も多い原因はB型・C型肝炎です。その他、自己免疫性肝炎、特定の薬剤、脂肪肝、胆道系疾患、嚢胞性線維症やウィルソン病などの遺伝性疾患でも発症します。
