頸椎ディスク置換手術の選択肢
頸部の椎骨は、互いに直接擦れ合わないようクッションが必要です。椎間板はそのクッションとして機能し、衝撃を吸収します。しかし、時間とともに椎間板は摩耗し、神経が圧迫されて痛みを引き起こすことがあります。非外科的治療で改善しない場合、最終手段として椎間板の除去が検討されます。置換方法には、頸椎固定術(頸椎融合)と人工頸椎ディスク置換術の二つがあります。
非外科的治療の選択肢
炎症を抑える薬剤、理学療法、温熱・冷却療法などが一般的です。多くの患者はこれらで十分な緩和が得られますが、効果が不十分な場合は手術が次のステップとなります。
頸椎固定術(頸椎融合)
頸椎融合では、損傷した椎間板を患者自身の腸骨から採取した骨移植片またはドナー骨で置き換えます。金属プレートとスクリューで骨移植片を固定し、両側の椎体と癒合させます。これにより椎間の可動が止まり、痛みの原因である摩擦が除去されますが、自然な動きも失われます。
人工ディスク置換術
人工ディスク置換術は、損傷した椎間板を取り除き、人工ディスクを挿入する手術です。人工ディスクは各椎体に骨スクリューで固定され、自然椎間板と同様の衝撃吸収機能を再現します。
比較とメリット
2011年3月18日付けのシーダーズ・サイナイ病院の報告によれば、人工ディスク置換術は頸椎融合に比べて費用が約49%低く、患者満足度は88%(融合は76%)と高い結果が出ています。また、融合手術を受けた患者は追加手術が必要になる確率が4倍に上ります。これは、融合部位で衝撃吸収が失われ、隣接する椎間板に負担が集中するためです。人工ディスクはこの負担を軽減し、将来的な椎間板の劣化リスクを低減します。
