子どもの全身痙攣発作(強直間代発作)の対処法
原因
全身痙攣発作は、脳内のシナプスネットワークが広範に機能不全を起こすことで発生します。原因は個人差があり、特定できないこともあります。原因不明のものは「特発性」と呼ばれます。主な原因としては、急激に上昇する高熱(熱性けいれん)、てんかん、外傷、感染症、脳卒中、腎不全、脳腫瘍、電解質異常、栄養不良、アルコールや薬物の過剰摂取・急性離脱などがあります。
罹患率
米国てんかん財団の統計によると、子どもは特発性、てんかん性、熱性けいれんの発作に最も罹りやすいです。年間30万人が初めて発作を起こし、そのうち12万人が18歳未満、約10万人が5歳未満で熱性けいれんを経験します。毎年4万5千人が15歳未満でてんかんと診断されますが、全員が全身痙攣発作を起こすわけではありません。全身痙攣発作は10歳未満の子どもに最も多く見られます。
オーラ(前兆)
発作が始まる前に、子どもは食べ物の味や匂いが変わった、めまいがする、視界がぼやけるなどの症状を訴えることがあります。これらは「オーラ」と呼ばれ、軽い幻覚を伴うこともあります。オーラを感じたら、すぐに安全な場所へ移すなどの準備を始めましょう。発作自体は防げませんが、怪我を防ぐために周囲の危険物を取り除くことが重要です。
発作の症状
全身痙攣発作は「強直相」と「痙攣相」の二段階で進行します。
強直相(約数十秒)
子どもは呼吸が浅くなり、時には止まることがあります。呼吸が再開すれば救急処置は不要です。また全身が硬直し、意識を失います。この間に失禁や排便が起こることがあります。
痙攣相(数分)
筋肉が速く鋭く収縮し、体が揺れます。舌や口内を噛むこともあります。痙攣は徐々に頻度と強さが減少し、最終的に止まります。発作後も数分間意識が戻らないことがあります。
発作後の症状
子どもは発作中の記憶がなく、意識が戻った後は疲労感、脱力感、混乱を感じます。全身の倦怠感は最大で2日間続くことがあり、頭痛を訴えることもあります。
応急処置
全身痙攣発作中に口に何かを入れることは絶対に避けてください。窒息の危険があります。最も安全な方法は、子どもを横向きに寝かせ、緊めた衣服を緩め、体を抑えようとせず、口が塞がれていないか確認することです。呼吸が再開しない場合のみ、人工呼吸を行います。意識が戻ったら、落ち着いて声をかけ、安心させてあげましょう。
医療機関受診の目安
初めて全身痙攣発作を起こした子どもは必ず医師の診察を受けるべきです。既往歴がある場合でも、発作が長時間続く、頻度が増える、嘔吐や脱毛など新たな症状が現れる、または短時間に複数回発作が起きた場合は速やかに受診してください。
