ドーパミン調節不全症候群とは
ドーパミン調節不全症候群(Dopamine Dysregulation Syndrome)は、パーキンソン病患者の一部に見られる稀な障害です。患者は薬物を過剰に摂取し、依存的な行動を示し、自己制御が困難になることが特徴です。
概念
- 快楽的ホメオスタシス調節不全(hedonistic homeostatic dysregulation)とも呼ばれ、脳の報酬系に異常が生じます。長期間にわたるドーパミン補充療法が原因とされています。
症状
- 強迫的なギャンブル、買い物、過食、性的行動などが見られます。頻繁に現れる症状として「パンドゥイング(punding)」があり、無意味な作業を繰り返す(例:物を並べ替える)ことがあります。
治療薬
- パーキンソン病の主な治療薬はレボドパで、体内でドーパミンに変換されます。また、ブロモクリプチンなどのドーパミン受容体作動薬も使用され、作用はレボドパと類似しています。
脳への影響
- 2006年にケンブリッジのMedical Research Council (MRC) 認知・脳科学ユニットが行った研究では、症候群を有する患者は薬物への渇望が強いほど脳内ドーパミン放出が増加していることが示されました。
人格特性
- 同研究では、リスクを取る傾向が高い人格特性が増加していることが報告されました。また、金銭的報酬だけでなく薬物報酬に対する動機付けも高まっていることが示されています。
