肘関節の動き

自由に動く滑膜関節である肘関節は、上腕骨と尺骨・橈骨が包み込まれた関節腔内で滑らかに滑走し、回転します。これら三つの骨はひとつの関節包に収められ、伸縮や回旋を可能にしています。肘は前腕の回転を支え、手の繊細な動きや上半身へのパワー伝達に重要な役割を果たします。

伸展と屈曲

前腕を伸ばしたり曲げたりする動作は、関節腔内の滑液によりスムーズに行われます。肘は肩関節の延長線上にあり、三頭筋や上腕二頭筋、前腕の筋肉が協調して伸展・屈曲を制御します。例えば、リンゴを手に取ってバスケットに入れる際は、肘を伸ばしてリーチし、次に屈曲させて握り込むという一連の動作が行われます。

回外と回内

前腕を外側へ上向きに回す動作を「回外」、内側へ下向きに回す動作を「回内」と呼びます。これにより、肩甲帯から手先までの自由で滑らかな動きが実現し、スープをすくう、スポーツをする、パソコンでタイピングする、ビールを飲むといった日常的な動作が可能になります。回外・回内は筋肉と関節のバランスが取れているため、熱いコーヒーを持ったまま階段を降りてもこぼさずにすむほどです。

回外位屈曲(Supinated Flexion)

握手は肘の屈曲とともに、手と手首の回外・屈曲が必要です。

肘関節は靭帯・腱・筋肉・骨が連携して力とバランスを生み出します。例えば、手を上向きに回しながら屈曲させる動作は、握手やテニスのサーブ、赤ちゃんをやさしく持ち上げるときなどに欠かせません。この回外位屈曲がなければ、これらの動作は非常に困難になります。

回内位屈曲(Pronated Flexion)

前腕を内側に回しながら肘を曲げる動作は、重量を持ち上げる際に重要です。肩・肘・手首が連動して支え合うことで、体重以上の重さを持ち上げることができます。回内位屈曲により、バスケットボールのドリブルやパソコンでのタイピング、引っかかったアクセサリーの留め具を外すといった細かな作業がスムーズに行えます。

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