甲状腺機能低下症と痔の関係
甲状腺機能低下症(甲状腺低下症)
甲状腺は喉仏の下に位置し、甲状腺ホルモンを分泌します。このホルモンは体内のエネルギー利用や細胞の増殖速度を調整し、日常の健康維持に欠かせません。甲状腺ホルモンが不足すると甲状腺機能低下症となり、声がかすれ、顔がむくむ、筋肉がけいれんするといった症状が現れます。甲状腺機能低下症自体が痔を直接引き起こすわけではありませんが、便秘を招き、結果的に痔のリスクが高まります。
便秘
便秘は、排便が困難で不快感を伴う状態を指し、1週間に3回未満の排便や硬く乾いた便が特徴です。水分や食物繊維が不足した食事が主な原因ですが、甲状腺ホルモン不足による腸の動きの低下も便秘を引き起こします。硬い便が肛門の静脈に圧力をかけ、痔を形成しやすくします。
痔(痔核)
痔は肛門周辺の静脈が腫れた状態で、痛みやかゆみ、便に混じる鮮血、肛門に硬くしこりのような感触が現れます。便秘が原因の場合、排便時の痛みが増し、さらに便秘が悪化する悪循環が起こります。
治療法
甲状腺機能低下症が原因の便秘は、まず甲状腺ホルモン補充療法で根本的なホルモンバランスを整えることが重要です。治療は生涯にわたって継続する場合もあります。痔そのものには、市販の軟膏や坐薬で痛みやかゆみを緩和する対症療法があります。便通を改善すれば、痔の症状も軽減されます。
留意点
甲状腺機能低下症を放置すると、体温低下、貧血、重症例では心不全に至る恐れがあります。便秘や痔に加えて、甲状腺機能低下症の他の症状がある場合は、早めに医師の診断を受けましょう。
