甲状腺治療後の眼球突出(エキソフタルモ)
眼球突出(エキソフタルモ)は、眼球が眼窩から異常に前方に突出する状態で、主に甲状腺疾患が原因です。甲状腺治療が必ずしもこの症状を完全に治すわけではなく、治療後に症状が悪化したり、初めて出現したりすることがあります。
診断
眼球突出では、眼窩後方の組織が腫れ、眼球が前方に押し出されます。その結果、白目が大きく露出し、まれにまぶたが完全に閉じなくなることがあります。最も一般的な原因はバセドウ病(甲状腺機能亢進症)で、治療後も症状が残ることがあります。
特徴
バセドウ病では免疫系が甲状腺を攻撃し、過剰な甲状腺ホルモンが産生されます。その結果、心疾患や代謝異常、皮膚炎、そして眼球突出が起こります。患者の約半数が何らかの眼球突出を示し、視力低下や二重視、角膜潰瘍を伴うこともあります。これをバセドウ眼症と呼びます。
重要性
バセドウ病の治療は、抗甲状腺薬、放射性ヨードによる甲状腺細胞破壊、あるいは外科的甲状腺摘出が行われます。しかし、甲状腺自体が抑制・除去された後でも、眼球突出は残存するか、治療完了後に初めて現れることがあります。これは、症状が甲状腺ホルモンの過剰産生ではなく、甲状腺を標的とする抗体によって引き起こされるためです。甲状腺が正常化しても抗体は体内に残り続けます。
予防・対策
甲状腺関連の眼球突出は自然に改善することが多いです。必要に応じてステロイド薬が処方され、眼窩の腫れを抑えます。重症例では眼筋手術や眼窩壁の外科的除去が検討されます。
注意点
バセドウ病は心拍数の異常や頻脈を引き起こすため、心臓に異常を感じたら緊急医療を受ける必要があります。また、眼球突出は腫瘍や重篤な細菌感染が原因となることもあり、生命に関わる危険があります。
