概要

多くの患者にとって、甲状腺の問題は自己免疫疾患が根本原因です。自己免疫が甲状腺に影響していると分かっても症状はすぐに変わりませんが、医師の治療方針が大きく変わります。

自己免疫疾患とは

自己免疫疾患は、免疫系が本来守るべき健康な組織を誤って攻撃する状態です。甲状腺に対する自己免疫が起こると、甲状腺が過少活動(低下)または過活動(亢進)になることがあります。原因は不明ですが、家族性が高いことが知られています。

橋本甲状腺炎(Hashimoto's Thyroiditis)

橋本甲状腺炎は慢性リンパ性甲状腺炎とも呼ばれ、免疫系が甲状腺を攻撃して機能低下(甲状腺機能低下症)を引き起こします。

バレー病(Graves' Disease)

バレー病では免疫系が甲状腺を刺激し、過剰に甲状腺ホルモンを産生させます。その結果、甲状腺が過活動(甲状腺機能亢進症)になります。

診断方法

橋本甲状腺炎もバレー病も、血液検査で診断されます。血中の甲状腺刺激ホルモン(TSH)が高いと甲状腺機能低下、低いと甲状腺機能亢進を示します。

治療法

橋本甲状腺炎は甲状腺ホルモン補充薬で治療します。一方、バレー病は甲状腺抑制薬、放射性ヨウ素療法、または重症例では甲状腺摘出手術が選択肢となります。