甲状腺機能低下症に伴う皮膚症状
メイヨークリニックによれば、甲状腺機能低下症(甲状腺の活動低下)は、甲状腺が必要なホルモンを十分に産生できない状態です。初期は症状がほとんどありませんが、放置すると皮膚の乾燥やむくみ、関節痛、心疾患など深刻な合併症を引き起こすことがあります。診断は比較的容易で、適切な治療により症状は改善できます。
原因とリスク要因
- 甲状腺は首の喉仏のすぐ下にある蝶形の腺です。50歳以上の女性に多く見られますが、誰でも発症の可能性があります。
- 自己免疫疾患を持つ近親者がいる、上胸部や頸部への放射線照射を受けた、放射性ヨウ素や抗甲状腺薬(プロピルチオウラシル/PTU、メチマゾール/MMI)で治療した経験がある場合、リスクが高まります。
皮膚症状
- 全身が蒼白に見えることがあります。顔や首、上腕にむくみが生じ、組織に液体がたまるためです。
- 進行すると皮膚が乾燥しかゆみを伴うことがあります。まれに皮膚が黄ばむことも報告されています。
新生児の皮膚症状
- 新生児や小児でも甲状腺機能低下症は起こります。皮膚や眼白が黄疸様に黄ばむ、顔がむくむ、舌が大きく突出するなどが見られます。
その他の症状
- 甲状腺の腫大(甲状腺腫)、頻脈や動悸、便秘、原因不明の体重減少、睡眠障害など。
- 声がかすれる、関節の痛み・こわばり・腫れ、筋力低下、髪や爪がもろくなるなども報告されています。
診断
- 医師は身体検査と問診を行い、血液検査でTSH(甲状腺刺激ホルモン)と甲状腺ホルモン(チロキシン)の濃度を測定します。TSHが高くチロキシンが低い場合、甲状腺機能低下が疑われます。
治療
- 一般的な治療は、合成甲状腺ホルモンであるレボチロキシン(Levothroid、Levoxyl、Synthroid)を毎日経口投与することです。
- レボチロキシンはホルモンレベルを正常化し、体の機能を正常に戻します。多くの場合、投薬は生涯にわたって継続しますが、用量は症状や検査結果に応じて調整されます。
