胃潰瘍の診断と検査方法

胃潰瘍は、胃や十二指腸の粘膜が胃酸や消化酵素により侵食されてできる円形の潰瘍です。胃炎やヘリコバクター・ピロリ感染が主な原因とされ、治療には制酸薬や抗生物質などが用いられますが、まずは正確な診断が不可欠です。出血や穿孔といった重篤な合併症を防ぐためにも、適切な検査が重要です。

身体診察

診断の第一歩は医師の診察です。医師は患者の訴える症状を詳しく聞き取り、腹部の触診や全身状態の評価を行います。

症状

胃潰瘍の症状は人により異なります。代表的なものは上腹部の痛みですが、軽い症状や無症状のケースもあります。症状の強さが潰瘍の重症度を示すわけではなく、痛みがなくても潰瘍が進行していることがあります。その他の症状として、上腹部の灼熱感、食後1〜3時間後や夜間の空腹感が挙げられます。

内視鏡検査

胃潰瘍の確定診断には上部消化管内視鏡検査が最も信頼性の高い方法です。患者は鎮静下で、細長いチューブとカメラを備えた内視鏡を口から胃へ挿入します。内視鏡は胃壁や十二指腸の潰瘍を直接観察できますが、非常に小さな潰瘍は見落とされることもあります。

内視鏡生検

内視鏡検査中に疑わしい病変が見つかった場合や、潰瘍が癌性かどうかを確認するために、生検(組織の一部を採取)を行います。採取した組織は病理検査で顕微鏡観察され、ヘリコバクター・ピロリの有無も同時に調べられます。また、内視鏡を用いて出血を止める処置や、将来の出血リスクを低減させることも可能です。

バリウム造影X線検査

場合によってはバリウム造影を用いたX線検査が行われます。患者はバリウム液を飲み、胃と十二指腸の形態をレントゲンで撮影します。これにより潰瘍の大きさや位置、深さを評価でき、内視鏡で確認しにくい部位の診断に役立ちます。

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