夜間頻尿の治療法
はじめに
夜間頻尿は、睡眠中に頻繁に排尿したくなる症状です。軽い不快感にとどまる人もいれば、十分な睡眠が取れず生活の質が著しく低下することもあります。男女ともに起こり得るこの症状は、原因が多岐にわたります。原因によっては適切な治療で改善が期待できます。
必要なもの
- 医師(診断・治療を受けるため)
診断の流れ
- 原因の把握
子供の頃に寝床で尿が漏れた経験があるか、就寝前に大量の水分やアルコール・カフェイン飲料を摂取しているか、利尿剤を使用しているかなど、頻尿を引き起こす可能性のある生活習慣や既往歴を確認します。
- 情報の記録
夜間にトイレに起きる回数と排尿量、午後6時以降に摂取した飲料の種類と量、現在服用中の処方薬・市販薬、尿路感染症などの関連疾患や異常症状をメモします。
- 医師の受診
泌尿器感染、糖尿病、心不全・高血圧、失禁、睡眠障害、腎不全、妊娠、前立腺肥大、むずむず脚症候群、血管疾患など、夜間頻尿の原因となり得る疾患の有無を確認するために身体検査を受けます。
- 薬剤の見直し
双極性障害や心臓疾患の治療薬、利尿剤など、頻尿を副作用として引き起こす可能性のある薬があれば、医師に代替薬の提案を依頼します。
- 検査の実施
尿検査、尿培養、超音波検査、残尿測定などで尿路や腎臓の状態を詳しく評価します。
- 専門医への紹介
一般医で原因が特定できない場合は、内分泌科、婦人科、神経科、睡眠専門医、泌尿器科などの専門医へ紹介してもらいます。
治療法
- 生活習慣の改善
就寝前の水分摂取量と種類を制限し、足を高くして寝る、午前中から午後早めに昼寝を取る、圧迫ストッキングを着用するなど、排尿回数を減らすための行動変容を行います。
- 処方薬の使用
フロセミドやブメタニドなどの利尿薬で夜間の尿産生を抑える、ダリフェナシンで膀胱の痙攣を抑える、デスモプレシンで腎臓の尿生成を減少させる、イミプラミンで尿量を減らす、オキシブチニン・ソリフェナシン・トルテロジンで膀胱平滑筋をリラックスさせる、トロスピウムクロリドで過活動膀胱の受容体を遮断するなど、症状に合わせた薬物療法があります。
- 漢方・鍼灸などの代替療法
腎臓の機能を高め、肝臓の不調による尿のバランス乱れを整えることを目的に、鍼灸では膀胱・腎臓・脾・胃の経絡にアプローチします。
- 漢方薬の服用例
腎を補う「補骨脂」「桑白皮」「砂仁子」「土茯苓」や、腎を滋養する「熟地黄」「肉桂」、脾を強化する「黄耆」「砂仁子」などが用いられます。
- 気功・太極拳などのエクササイズ
腎臓と脾臓のエネルギーを高め、根本的な原因にアプローチする中国伝統の体操・呼吸法を取り入れます。
