腸上皮細胞の細胞膜を通過するグルコース輸送メカニズム
腸上皮細胞におけるグルコース輸送の主なメカニズム
1. ナトリウム-グルコース共輸送体(SGLT1)
SGLT1は腸上皮細胞の頂端(刷子縁)膜に存在するナトリウム依存性のグルコース輸送体です。腸腔からエンテロサイトへナトリウムイオンを能動輸送するNa⁺/K⁺ ATPaseポンプが作り出す電気化学的勾配を利用し、濃度勾配に逆らってグルコースを取り込みます。グルコースとナトリウムイオンはSGLT1に結合し、ナトリウム勾配のエネルギーで両者がエンテロサイト内へ移動します。
2. グルコーストランスポーター2(GLUT2)
GLUT2は基底側膜(血流側)に位置する拡散型グルコース輸送体です。エンテロサイト内に取り込まれたグルコースは、濃度勾配に従ってGLUT2を通じて血流へと放出されます。すなわち、SGLT1で細胞内に取り込まれたグルコースは、GLUT2によって細胞を横切り、血液中へと輸送されます。
このように、SGLT1が濃度勾配に逆らう初期取り込みを担い、GLUT2が血流への放出を行うことで、腸管内のグルコースが効率的に吸収されます。
