有害細菌が利用する栄養源とは?
細菌の栄養源
細菌はタンパク質、炭水化物、脂質、核酸などさまざまな有機化合物をエネルギーや炭素源として利用します。一部の細菌は大気中の窒素を固定したり、硫黄や水素といった無機化合物からエネルギーを得ることもあります。
人や動物に病気を引き起こす「有害細菌(病原菌)」は、毒素を産生したり組織を破壊したりして感染症を引き起こしますが、彼らも自らの増殖に必要な栄養を摂取しています。
代表的な有害細菌とその栄養源
大腸菌(Escherichia coli)
主にヒトや動物の腸内に常在します。無害株もありますが、特定の株は食中毒や尿路感染、肺炎を引き起こします。大腸菌はグルコース、ラクトース、スクロースなどの炭水化物をエネルギー源とします。
サルモネラ(Salmonella)
生肉や鶏肉、卵、乳製品などに存在し、食中毒の原因となります。タンパク質を主に利用し、肉や卵中のアミノ酸を分解して増殖します。
肺炎球菌(Streptococcus pneumoniae)
肺炎や髄膜炎を引き起こす代表的な病原菌です。呼吸器飛沫で感染します。炭水化物、特にグルコース、ラクトース、スクロースをエネルギー源とします。
黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)
皮膚や鼻腔に常在し、傷口から侵入すると感染症を起こします。皮膚や血液、膿に含まれるタンパク質を分解して利用します。
結核菌(Mycobacterium tuberculosis)
肺結核の原因菌で、呼吸器飛沫で広がります。脂質、特に肺や他組織に存在する脂肪酸をエネルギー源として利用します。
以上のように、有害細菌はそれぞれの生息環境に合わせた栄養源を選択し、増殖と感染を繰り返しています。
