新生児破傷風はなぜ起こるのか
新生児破傷風とは
新生児破傷風は、破傷風菌(Clostridium tetani)が原因で起こります。この菌は土壌やほこり、糞便に広く存在し、ヒトの腸内にも見られます。
感染経路
新生児のへその緒の切り口から菌が体内に侵入すると、破傷風菌は毒素を産生し神経系を障害します。その結果、激しい筋肉痙攣や顎の硬直(鎖状顎)、最悪の場合は死亡に至ります。
発生しやすい地域
清潔な分娩環境や破傷風ワクチンの普及が十分でない発展途上国で特に多く報告されています。先進国でも稀に発生しますが、ほとんどのケースは予防接種と衛生管理により防がれています。
リスク要因
- 不潔な分娩環境
- 分娩時に滅菌されていない器具の使用
- へその緒の切断が遅れること
- 新生児に破傷風ワクチンが接種されていないこと
主な症状(出生後10日以内)
- 顎の硬直(鎖状顎)
- 嚥下困難
- 興奮・イライラ
- 発熱
- 呼吸数増加
- 痙攣発作
- 最悪の場合は死亡
治療と予防
破傷風は迅速な対応が不可欠です。治療は主に以下の3つに分かれます。
- 抗生物質による菌の除去
- 抗毒素で産生された毒素を中和
- 呼吸管理や筋弛緩薬などの補助的なサポート
予防は母親と新生児への破傷風ワクチン接種、清潔な分娩環境、へその緒の早期・滅菌的な処理が最も効果的です。
